【パラサイト半地下の家族】山水景石の意味とは?考察まとめ

【パラサイト半地下の家族】山水景石の意味とは?考察まとめ

第92回アカデミー賞4部門を獲得した韓国映画「パラサイト半地下の家族」

作中の冒頭に「山水景石」という重そうな石の置物を主人公の息子の友だちが持ってきます。

何気ないことのように思えましたが、実はストーリー進行上の重要アイテムだと後々分かり、かなり気になりましたよね?

 

そこでこの記事では、山水景石の意味について考察をまとめていきます

色々な説があり、本当に奥深い映画ですね!

それでは、最後までゆっくりとご覧ください。

目次

【パラサイト半地下の家族】山水景石とは?

山水景石とは?

ミニョクからもらった時、父のギテクは本当に「おお~これは!」みたいな感じで感動していたのが面白かったです。

食べ物のほうが良かった~なんてふてくされてた母親も、そのすぐあとの長男ギウが面接にくシーンの後ろで、し~っかりゴシゴシ磨いてましたもんね!笑

なんでも鑑定団みたいな感じで、この石本当に何か価値あるの?と疑惑の目でみてしまいましたが・・・まあ、結果としては半地下の家族の運命を左右する石でしたね。

韓国での山水景石とは

韓国韓国では「水石」あるいは「寿石」という漢字が当てられ、どちらも「スソク」と発音し、韓国では、日常生活で普通に飾られているそうです。

不動産屋から理髪店、喫茶店まで、中高年が運営する個人店には高確率で飾られており、また骨董屋やガラクラ市に行けばごろごろしているそうです。

ちなみにポン・ジュノ監督のお父さんも、水石を集めていたことがあるそうです!

日本での山水景石とは

ちなみに日本では水石(すいせき)とは、山水景石の総称です。室内で石を鑑賞する日本の文化。

水石という呼称には、水盤に入れた石に水をふりかけると色が濃くなり、美しく見えるからであるという説があります。

古くは日本の公家・武家社会の茶席などで、床の間を飾る置物として、山水の自然の景色を感じとれる石として重用されたそうです。明治以前の鑑賞石はそのほとんどが山水石だったとのこと。


 

映画ストーリー上「山水景石」は、長男・ギウの友人ミニョクから「財運と合格運をもたらす石」としてプレゼントされます。

ミニョクの祖父が陸軍士官学校の時から集めはじめて、ミニョクの家はこの石でいっぱいということで、置く場所の困って持ってきたのかな?という感じです。

ちなみに山水景石の入っていた箱はかなりゴージャスでした。蓋の裏というか箱の内部も文字がびっしり書かれていて重厚感ありましたね。鍵も変わっており、魚の形をしていました。

https://twitter.com/1208k/status/1219982999011262464?s=20

 

【パラサイト半地下の家族】山水景石の意味とは?

パラサイト半地下の家族における「山水景石」はただの石と思いきや、

ストーリー上での重要なフックになっています。

また多くの伏線や暗喩と思われる意味がちりばめられており、見る人によって感じ方も違うとおもいますが、ネット上における様々な説をまとめてみました。

自分だったらこの石(意思?)をどう感じるか?

ぜひ参考にしてみてくださいね!

※ここからはストーリー上のネタバレも含みますので注意してお読みください!

富の象徴?

身分の上下を表すものの意味・表現として使ったという説です。

山水景石自体がそもそも景色を表しているものであり、

その景色とは山と水との高低差、つまり身分の上下であるということです。

作中では頻繁に、身分、富裕層や貧乏半地下の暮らしの差が描かれました。

またストーリー後半では、まさに大雨のあとの洪水のシーンで半地下の家は川に沈み、富裕層の家では、ただ雨がふっただけで呑気にパーティーを開いている状況という、まったく180度違う世界を対比させていました。

とてつもなく、身分というか差を感じさせる作りになっていましたね。

そのことを山水景石は意味しているという説は納得できます。

僕にへばり付くもの(ギウ)

価値のないものに価値がついた、、、というこのツイートは絶妙ですね!

僕にへばり付くものという意味は分かるような気がします。一度付いた価値(地位)って離しにくいですよね?

価値のある石=自分の価値として、肩書や社会的地位って考えると、分かりません?

一度上流階級にいって、環境に慣れてしまったら、そのことって手離すことは難しいですよね~

執着の暗喩として表現されているのではないでしょうか

また、離れない「重り」や「足枷」のような意味もありそうです。

 

実は中身がからっぽ?偽物だということについて

豪雨での洪水により、半地下の自宅水没シーンで山水景石が浮くんですが、それは実は中身が空っぽの偽物だからという説(本物だったらもっと重く、水に浮かぶわけがないので)

また後半のギウが頭を殴られても死ななかったのは、偽物(空洞)で軽かったためということです。

山水景石は、半地下一家の寄生した一時的な階級上昇の状況は、実は空約束(偽物)であることをほのめかしているということになりますよね。

ギウ一家も、何回も石を持ったりしているので、軽くて偽物だったらすぐ気づくと思うので、実際空洞とか偽物で軽いという設定ではなく、暗喩の意味としてあえて描写したと考えたほうが良さそうです。

監督にとっての映画そのもの?

ツイートで見つけた過激な説ですが、どうなんでしょうか。

かつて信じていた象徴が、物事や現実をぶっ壊す凶器となった。

信じていた石(監督のお父さんも集めていた)で映画界(変えがたい現実、良い映画を作っても正当いに評価されない現実)をぶっ壊すという意味や暗喩ですかね。

実際には監督本人しかわからないことですけど、構図としてはうなづける説ですよね。

 

※またパラサイト半地下の家族をより楽しめる参考記事もどうぞ

【パラサイト半地下の家族】登場人物相関図とキャストまとめ!ネタバレも含めて
【パラサイト半地下の家族】ダヘを花に例えると?ギウとの関係についても!
【パラサイト半地下の家族】ソファシーンの時計回りの意味とは?ドラッグ発言も考察!
【パラサイト半地下の家族】奥様が食べたジャージャー麺とは?購入方法についても!

まとめ

ここまでの内容で、パラサイト半地下の家族における山水景石の意味についての考察を見てきました。

以下、内容のまとめです。

 

・山水景石は韓国社会にとって普通にあるもので、目にする機会は多い。

パラサイト半地下の家族における山水景石の意味

・富の象徴?
・僕にへばり付くもの(ギウ)
・実は中身がからっぽ?偽物だということ
・監督にとっての映画そのもの?

 

本当に興味深い説ばかりでしたが、映画をもう一度じっくり見てみたくなりましたよね!

ストーリー上には山水景石の他にも多くの謎があり、とても奥深い映画です。

 

それでは、最後までご覧いただき誠にありがとうございます。

 

感謝!

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