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デンプンについて学ぼう!ーPandictionary Vol.5

DATE
2018.12.14
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PANPAK編集部による「Pandictionary」は、パンにまつわる素朴な疑問を解決する言わば「パンの大辞典」!
4回目となった今回は、パンには欠かせない「デンプン」に着目!おいしさの鍵を握る「デンプン」の知られざるはたらきをお届けします。

パンとデンプン

パンの主成分のひとつである小麦粉。
小麦粉には、タンパク質などさまざまな栄養素が含まれていますが、 70%をデンプンが占めています。
パンとは切っても切れない関係のデンプンですが、具体的にどんなはたらきをしているのでしょうか?

デンプンのはたらき

パン生地に含まれるデンプンは、オーブンに入れて加熱すると、著しい変化を起こします。
温度上昇とともに一部のデンプン粒が生地内の水の吸収→膨張→崩壊→分散といった過程を経て、糊化(粘り気をもつ)し、最終的にパンのクラム(中の白い部分)へと変化を遂げます。
また、この糊化したデンプンが、糊化していないデンプンを一緒につなぎとめることで、密度の高いクラムが形成されるのです。

そんなはたらきをしてくれるデンプンですが、「健全デンプン」と「損傷デンプン」に大きく分けられます。
「損傷デンプン」と聞くと、ネガティブな感じがしますが、この「損傷デンプン」こそが、思わぬ効果をもたらすのです!

損傷デンプンとは?

小麦粒が製粉時に損傷を受け、割れや傷の生じたデンプン粒のこと。
製粉段階で、全体の約10〜15%生じるそうです。

損傷デンプンのはたらき

損傷デンプンは、被った傷の部分から水を吸収し、水と結合します。すると、化学反応の結果、ブドウ糖や麦芽糖などに分解されます。そして、それぞれの成分が、美味しいパンの要素に貢献するのです!

ブドウ糖
イーストの栄養源。イーストを活性化させ、生地の発酵・膨張を手助け。

麦芽糖
パン生地の焼成時にキャラメル化のもとになるので、パンの焼き色の色づきを促進。
また、シロップのような液化した状態にあり、パン生地を軟化させる結果、パン生地の伸長性・伸展性の改善も手助け。

また、ブドウ糖や麦芽糖が分解される過程で、炭酸ガスとエタノールが生成されるのですが、
炭酸ガスはパン生地の膨張の源になり、エタノールはパンの風味や香味の元になるのです。

このように「損傷デンプン」は、美味しいパンを作るのに一役も二役も買うのです!

美味しいパンは、デンプンから

「デンプン」そして「損傷デンプン」が、美味しいパンにとってなくてはならない存在となっていることが、お分かりいただけたでしょうか?
パンの美味しさの秘訣を知ることで、パンマスターを目指しましょう!

参考文献
吉野精一『パンの科学 しあわせな香りと食感の秘密』講談社、2018

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