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たくみにしかわ バターラスク

クリスマスパンについて学ぼう!ーPandictionary Vol.3

DATE
2018.12.12
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Pantastic! 編集部による「Pandictionary」は、パンにまつわる素朴な疑問を解決する言わば「パンの大辞典」!
3回目の今回は、もうすぐクリスマス!ということで世界のクリスマスパンについて解説します。

ヨーロッパの三大クリスマスパン

クリスマスとは、12月25日にキリスト教の祖・イエス・キリストの誕生を祝うお祭で、元々キリスト教圏のものです。
日本では一般的に、家族や恋人とケーキを食べることが多いと思います。
しかし、ヨーロッパには歴史あるクリスマスパンやお菓子がいくつか存在しているんです。
今回はそのなかでも定番の3つをご紹介します!

クリストシュトーレン


クリスマスパンといえばシュトーレンが思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか?
日本ではすっかりおなじみですが、正式には「クリストシュトーレン」と呼ばれるクリスマスを祝うドイツの祭事菓子です。

発酵生地にドライフルーツやナッツなどをたっぷり練りこみ、焼き上げた後にグラニュー糖をまぶしてから粉糖で仕上げます。
日本のパン屋さんでも販売されていることが多いので、このおいしさを知っている人も多いはず。

ドイツのシュトーレン

ドイツでは、11月末頃からの約4週間、待降節(アドヴェント)の期間を中心に販売されます。
アドヴェント期間中に少しずつスライスして食べ、クリスマス当日を待つ習慣があるのだとか。

ドレスデンという都市では、アドヴェント中の第2主日(日曜日)の前日に「シュトーレンフェスト(シュトーレン祭り)」が開催され、約3トンもの巨大なシュトーレンを焼いてお祝いをします。

シュトーレンは季節感のある高価なお菓子とされていて、12月の贈り物としても重宝されているそうですよ。
日本でも贈り物として使われるようになるとうれしいですね。

パネットーネ


パネットーネはイタリアの伝統的なクリスマス祝い菓子です。
ミラノ地方特有の土着酵母でおこしたパネットーネ種をもとに、ドライフルーツなどを練りこんで焼き上げたドーム型のパン菓子。
発祥については諸説ありますが、イタリアでは各地方によって少しずつ配合や形の異なるパネットーネがいくつか存在しているのだとか。

パネットーネの歴史

一説によると、パネットーネはミラノに住む貧しいパン屋の青年によって生み出されたという説があるんです。
トーニというその青年はある娘と恋に落ちますが、2人の身分が違うために多くの障害が生まれます。
それを乗り越えるためパン作りに没頭し、完成させたのが「パン・グランデ」というパネットーネの原型。
後にそのパンは評判を呼び「パン・ディ・トーニ」と名付けられ、そこから「パネットーネ」に転訛したのではないかと言われています。

他にもクリスマスを祝う菓子はいくつかありますが、こんなに素敵なお話を聞いてしまったら一度食べてみたいですよね。

クリスマスプディング


イギリスの伝統的な発酵焼き菓子で、クリスマスプディング、またはプラムプディングとも呼ばれています。
小麦粉にミンスミートと呼ばれる、ドライフルーツやナッツ類を牛脂、ブラウンシュガー、ラム酒などで漬け込んだものを練りこみ、2~3日発酵させて作る英国定番の一品です。
その生地を数時間かけて蒸し焼きにし、さらに3~4週間発酵させることで生まれる風味と食感が特徴。

25日のディナーのデザートとして、ヒイラギの実と葉を飾り、一人分ずつ切り分けて食べるのが一般的です。

物語のなかのクリスマスプディング

イギリスでは、クリスマスには欠かせないものとして定着しているため、さまざまな物語や詩にクリスマスプディングが登場しています。

たとえば、チャールズ・ディケンズの『クリスマスキャロル』。
「…取り出したばかりのプディングは甘い香りと同時に洗濯屋さんのような香りもちょっとする。てっぺんに飾られたヒイラギの葉っぱの、見事につやつやと美しいこと。子供達は息をのみ、待ち焦がれた素晴らしいごちそうを眺める。…」
というように、クリスマスの一家団欒のお供として描かれています。
クリスマスのわくわく感が伝わってきますよね。

また、他にも『ピーター・ラビット』シリーズや『不思議の国のアリス』、『ハリー・ポッター』シリーズなど数多くの作品に登場しています。
イギリス文学を読むときは、クリスマスプディングを探してみるのもひとつの楽しみ方かもしれません。

クリスマスは伝統パン菓子を!

いつものクリスマスケーキから少し趣向を変えて、今年は伝統パン菓子を楽しんでみるのはいかがでしょうか?
ヨーロッパのクリスマス気分を味わうことでいつもと違った楽しさがあるかもしれませんよ♪

参考文献
吉野精一(2018)『パンの科学 しあわせな香りと食感の秘密』講談社.

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