【風の谷のナウシカ】には原作漫画があった?アニメ版との違いについて解説!

【風の谷のナウシカ】には原作漫画があった?アニメ版との違いについて解説!

「風の谷のナウシカ」は1984年に公開された、宮崎駿監督第2作目となるアニメーション映画です。

 

実はこの作品、原作となる漫画が連載中にアニメ版「風の谷のナウシカ」の製作が始まり、公開後に漫画が完結したことを知っていますでしょうか?

 

そのことで原作漫画とアニメ版ではストーリーや設定に大きく違いがあるようです。

 

そこでこの記事では風の谷のナウシカの原作漫画についてと、アニメ版との違いについて解説していきます。

 

ナウシカの世界についてより深く理解することができ、アニメを何倍も楽しめるようになることは間違いありません!

 

それでは、最後までゆっくりとご覧ください。

目次

【風の谷のナウシカ】原作漫画とは?

 

https://twitter.com/Naokingmodworld/status/1335224557582471168?s=20

原作漫画も宮崎駿監督による作品となります。

 

風の谷のナウシカ原作漫画は1982年に徳間書店のアニメ情報誌「アニメージュ」誌上にて発表・連載開始となりました。

 

産業文明の出現から1000年を経て極限まで科学技術の発展した人類社会が、「火の7日間」と呼ばれる最終戦争によって滅びます。その後1000年余りが経過した未来の地球が舞台。

戦争による科学文明の崩壊後、異形の生態系に覆われた終末世界を、人と自然の歩むべき道を求める少女ナウシカの姿を年代記の形で壮大なストーリーで描きました。

 

世界設定はかなり細かく考えられており、近代文明への警告・死生観・宗教観・人生観などたくさんのメッセージが込められている傑作となっています(本当に考えさせられます)

ちなみに劇場版アニメ「風の谷のナウシカ」は漫画の連載中に製作・公開されています。

 

原作漫画はアニメ公開後の1994年に全59話(7巻)という内容で完結を迎えました

 

映画制作などのため4度の中断期間を挟みながら、1994年3月号にて完結した1994年に第23回日本漫画家協会賞大賞、1995年、第26回星雲賞コミック部門を受賞しています。

 

単行本の発行部数は累計1200万部!海外でも8か国語で翻訳・出版されています。

【風の谷のナウシカ】原作漫画とアニメ版の違いとは?

アニメ版は原作漫画の第2巻くらいまでの話を元に製作されたそうですが、細かい設定などが異なります。

 

代表的なポイントをを以下にまとめて解説してみましたので、ご覧ください。

基本的に「トルメキア」と「土鬼」の戦争

<トルメキアについて>

風の谷の東方に存在する王国で、辺境諸国を傘下に従えている。都のトラスはかつての巨大都市に寄生しており、数多くの超高層ビルが立ち並ぶが、いずれも廃墟。高速道路跡らしきものの跡地も確認できます。

 

国王は「ヴ王」と称し、子は3人の皇子と末娘の皇女クシャナ。

ヴ王の居城はエレベーターも存在する空中宮殿。人々は現在のヨーロッパ系を思わせる風貌と文化をもっています。

 

映画版では風の谷など辺境諸国との同盟関係は存在せず、風の谷へ突如武力侵攻を行った敵国という設定になっています。また、所在地が風の谷の西方になり、国号も「トルメキア帝国」に変わっています。

 

<土鬼(ドルク)について>

土鬼(ドルク)は部族国家の連合体です。

風の谷の南方にあって、トルメキア王国と拮抗しています。

皇帝領、7つの大侯国、20余の小侯国と23の小部族国家での計51か国から成り立っています。

 

土鬼の皇帝貨はトルメキアの貨幣より質が良く、戦役の影響で土鬼諸侯国領外でも通用するようになっているそうです。

神聖皇帝と、その下の官僚機構である僧会が国政を担っており、政教一致が強く、各侯国の族長が僧侶であったり、僧会が独自の軍事力である僧兵を保有したり、国政を儀式化しているところが特徴です。

 

アニメ版との大きな違いは、原作漫画は主にトルメキアと土鬼との戦争が描かれることです。(アニメ版には土鬼という国も単語もでてきません)

 

原作漫画には王蟲の大群と対峙するシーンはない

アニメ版のクライマックスを象徴するシーン。

王蟲の大群が風の谷に押し寄せ、対峙するシーンはありません。

※王蟲については以下の記事も参考にされてください。

原作漫画には巨神兵が溶けるシーンはない

https://twitter.com/lalachanka62/status/1335012726565789696?s=20

こちらもアニメ版のクライマックスシーンの一部。

 

庵野秀明が精魂をつぎ込んだとされる巨神兵の活躍と溶けるシーンも、原作漫画にはでてきません。

腐海についての設定の違い

https://twitter.com/ASqLEszMaBJSqz7/status/1335873047413182464?s=20

腐海についての考察も、アニメ版と原作漫画では大きな違いがあります。

 

<アニメ版>

シンプルに「腐海は瘴気を浄化する機能」として描かれています(現実の植物が光合成により、二酸化炭素を酸素に変えているように)

 

<原作漫画版>

なんと!「人間は新しい世界に順応するために作り直された存在」ということが明らかになります。

多くの人間は腐海が浄化したきれいな空気のなかでは生きられない存在ということになっており、非常にシリアスな問題として、今後人類がどう生きるべきか?が大きな課題として残されています。

 

確かに原作漫画の設定をアニメに持ってくると、非常に難しいテーマになってきますよね・・・純粋に世界観を楽しむことができなくなるかもしれませんので、アニメ版のヒットもなかったかもしれませんよね。

原作漫画のクシャナは五体満足

アニメ版では、クシャナは義手でしたが、原作漫画ではそんな設定はありません。

 

腐海の毒や虫の恐ろしさを象徴する考えがあっての設定と思われます。

https://twitter.com/KIZM_m_s_c_l_t/status/1336620552400715776?s=20

【風の谷のナウシカ】原作漫画とアニメ版の違いのまとめ

ここまでの内容で原作漫画とアニメ版の違いについて解説してきました。

以下まとめです。

 

・アニメ版は原作漫画のストーリーの一部分(1~2巻部分)

・アニメ版には土鬼がでてこない。

・原作漫画には王蟲の大群に立ち向かうシーンはない

・原作漫画には巨神兵が溶けるシーンはない

・原作漫画と腐海の設定が違う。

・原作漫画のクシャナは五体満足

 

アニメ版では、ナウシカの世界は現作漫画の大きなストーリーの一部分であることや細かく設定が違うことが分かりました。

 

ナウシカが好きで、世界観に惹かれる方はアニメ版と原作漫画版の両方を見ることをオススメしますね!

 

かなり深いストーリーで、考えさせられるところもたくさんある、本当に魅力的な作品ですよね。

 

※より深くナウシカの世界を知るため、こちらの記事も参考にされてください

 

 

 

この作品を初期段階でつくられた宮崎駿監督って素晴らしいと思います。

 

 

それでは、最後までご覧いただき誠にありがとうございます。

 

感謝!

 

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